2014年10月12日日曜日

10/11,12/2014 Everyone Orchestra @ Sweet Water Music Hall, Mill Valley, CA

ひっさしぶりのKimock show。
今回の二日間の固定メンバーはMatt Butler: Conductor, Steve Kimock: Guitar, Reed Mathis: Bass, Steve Molitz: Key, Sunshine Becker: Vocal。
そこにゲストが加わるという形。

一日目のドラマーは Greg Anton, ギターとしてALOのLebo。それにCatlinaの時にLauren Murphyがボーカルとして加わった。
EOはいつもかなりストリクトに即興しかしないのだが、彼らにしては珍しくカチッとした曲を3曲やった。
Greggs Egg, Home on the Range, Catalina。つまり一日目のコンセプトはZero。
若干昔と変わったこれらの曲を聴いて、2年前のGreat AmericanでのJudge 復帰ショーを思い出した。
あの時はまさかJudgeがわずか数年後に亡き人になるとは思いもしなかった。
最後にJudgeを見たのはLazy Summer Dazeでだ。
夏のキャンプフェスティバルとはいえ、北カリフォルニアの奥の奥。山の中はむちゃくちゃ冷え込んだ。
そこにダッフルジャケットを着込んだJudgeとLaurenが白い息を吐きながら、Zeroと一緒にステージにいた。
肝移植後ということだったが、全く回復に向かっているようには見えず、誰にも言わなかったが「多分彼を見るのはこれが最後だ」という変な直感があった。
年を重ねるごとに一年一年があっという間に過ぎるようになってきて、相変わらずの毎日をぼーっと過ごしている自分にとって2年なんてあっという間だったが、人の生き死にとか子供の成長なんかをその上に置いてみると、実は2年という時間はとてもでかいらしい。
ぼーっとしている自分の日常にも、身の周りに人が来て、去り、あっちいって、こっち来て、みたいな細かな変化があり、それにつれて自分にもアップダウンがあり、というこういった事が日々続いているけど、昔ほどそれを生々しく感じられなくなってきているのはいい感じで日常をスルーするのが上手になったからなのか。
慣れて来ているのか?生きることに。
ある程度スルーしなきゃしんどくなるからってのもある。


二日目はMars Hotel, 元JGBのStu Allenが加わったことでまた全然一日目と違う趣。
昔FurthurにいたJay Laneがドラムで、それと最近どこにでもいる印象のFurthurコーラスのSunshine Beckerがいる、更にはDeadカヴァーバンドのMars Hotel, JGBで活躍のStuがいることからか、日曜日のコンセプトはGrateful Dead。
しかも、よりギターへヴィーな感じ。
出だしをトチって仕切り直しというアクシデントがあったものの、T SistersのAttics of my Lifeの合唱は素晴らしかった。
あと途中でラッパーの人も出て来た、これがとても気持ちよかった。
名前を全然覚えていないのが残念だが、「Jerryがここにいる事を感じる」というようなサビだった。
文字にすると何とも...な感じなのだが、かなりこの声が気持ちよくて参った。
無秩序に色々なものがあって混沌としていたが、こんな気持ちいいショーは久しぶりだった。
Stu AllenのJerryオタな音とKimockの音を比べることが出来たのも光栄だった。
目を閉じるとあたかもJerryとKimockが共演しているような錯覚を受けた。
しかもラストはShakedown Street。

二日間とも今までとくらべ即興度が低いという意味で、一年前のペタルマでのエブリワンオーケストラと全く違う印象を受けた。
飽くまで企画モノというよりも、もっとエンターテイメント性があった。
指揮者のMattよりもKimockの方が目立って活躍していた。そもそも曲をやる時はMattが要らない。