今年はwoodstock40周年ということで、お盆前後、にわかに盛り上がっていました。そういえばSummer of love からはもう2年もたってるんですね。。。
ちょっと遅れてしまいましたが、サンフランシスコの新聞"San Francisco Chronicle"、2009年8月9日のDatebookに痛快なインタビューが載っていたので、全編ご紹介。インタビュアーはJoel Selvin。Country Joe, SantanaのMichael Carabello, Jefferson AirplaneのPaul Kantnerが語り手。
訳は意訳の部分もありますが、結構忠実に訳しました。話題の飛び具合や、後編がほとんどCountry Joeの独占取材になっちゃってるのも、まぁSan Franciscoの新聞だし…ご愛敬ということで。
ではご堪能あれ。
Woodstockを思い出す。いや、少なくとも思い出せるようにがんばってみる。
County Joe McDonaldはどの日に演奏したか覚えていない。Jefferson AirplaneのPaul Kauntnerはいつ会場をあとにしたか覚えていない。SantanaのMichael CarabelloはWoodStockが何日続いたか覚えていない。もし誰も覚えていないようなら、それは60年代のことに違いない。誰があの時代のことなんか覚えているものか。
NYのBethelで1996 年におこなわれたWoodStock Festivalに参加した彼らが最近North BeachのCaffe Triesteでテーブルを囲んだ。ここはPaul Kauntnerの家の向かいにあるカフェだ。WoodStock から40年たって、古参兵が部隊のことを思い出すように、思い出を語りはじめた。誰も多くをたずねる必要はない。Happy anniversary.
カントナー:何が知りたいの?Woodstockがどんなだったか?間抜けな質問があったもんだ。
セルヴィン:でもいいギグができたんですよね?
カントナー:すんばらしいギグができたよ。最近になって映画を見るまでは、それがわかんなかったけどね。ギグの直後、最悪な出来だったと思っていたんだけど…、まぁいろいろな意味で最悪だった。でも朝7時だったんだし、言い訳がないわけじゃない。8月にジョーとWoodstock40周年関連のショーを何本かやるよ。Woodstockで、しかも日にちもほとんど同じあたりの日にやるんだよな。
マクドナルド:8月15日。Bethel。
カントナー:実際にWoodstockがあった場所で。
マクドナルド:Bethel Woods Amphitheaterだよ。
カントナー:客も含めて、みんなでみんなで一緒に感傷的になろうって趣向さ。で、つぎはRegis Philbinだったよな。
マクドナルド:今までいった中で最高にこぎれいな会場だよ。
カラベロ:お前ら40年前、ギグの数日前に会場入りしたりした?
カントナー:おう、前行った時はさ何日か前にいったんだけど、あそこらへん周辺はすごく素敵なところだったよな。
カラベロ:おれらは2週間前に行ってWoodstockにいたな。
セルヴィン:あの時のギグはSantanaにとっては、初めて街の外でやったギグだったんですよね。
カラベロ:そう。
カントナー:やつらはすごくよかったよ。
カラベロ:うん。うちらは本当によかった。
カントナー:いやうそうそ。お前ら最悪だった。
カラベロ:準備万端だったんだよ。
セルヴィン:ショーが始まる前に、もうそこにいたんですよね。
カントナー:ショーが始まる前の数日、ステージを建設してるのを見たし、ウェービーグレービーのフードキャンプもあったな、林の中を歩いて湖もみたな。おれら色々なところを歩きまわったり、何でもしたよ。暇だったし、ちょっとこのまわりチェックしてみよかって。おもしろい日になってほしいってのもおもってたな。結局は思ってたよりよっぽど面白い日になったな。
カラベロ:1日目にプレーしたんだろ。
カントナー:2日間のイベントだったよな。
カラベロ:じゃなかったっけ。
マクドナルド:3日間だよ。
カラベロ:もしそれを覚えているようなら、お前はそこにいなかった証拠だ。
カントナー:全然覚えてないや。
マクドナルド:おまえは木曜日、Richieがプレイした時、いたんだろ。
カントナー:おれは最終日にいなかったよ。だっておれたちはCavettのTVショーにでなきゃいけなかったから。だからJimiを見逃したんだ。
カラベロ:Richie Havensかい?彼って一日目だろ。しょっぱなじゃなかったっけ?
マクドナルド:おれは木曜日から日曜日までいたよ。俺はリッチーがプレイするのを見て、ジミがプレイするのも見た、その間のたくさんの奴らがプレイしたのも見たぜ。Jimiがプレイしたときはステージの真ん前にいたんだ。
カラベロ:おれらはWoodstockの街にいて、Paul Butterfield’s bandもそこにいたんだ。酒場みたいなのがあって、その場所の半分をみんなでジャムれるスペースにしたってわけ。で、みんなそこに集まってきてさ、プレイしたんだ。そりゃすばらしかったよ。まだWoodstockのステージに立つ前だってのにね、単純にすばらしかったよ。
セルヴィン:あなたたちがWoodstockに来た時は、まだ有料のコンサートになると思ってたんですよね。
カントナー:うん。でもおれたちはたいして有料かタダかってのは気にしてなかったけどね。普通のショーだと思ってた、みんなチケット買ってさ、たくさんの人が来て、クレイジーに騒いでって感じの。おれたち自身、細かいことを気にしていられないくらい、とてつもなくどっぷりクレイジーになってたからさ、それこそトイレを探すことができないくらい。それこそグレイスじゃないけど、いつも「この近くにバスルームない?」って。
それと食いもんだ。奴らはおれたちには何も食いもんを用意してなかったんだ。だから、ステージに立った日は、ブドウとチーズひとかけらしかしか食えなかった。それだけだぜ。おれたちは10時から土曜の12時までって約束だったのに、実際は土曜の朝7時まで待たされるしさ、クソみたいな混乱のせいで。
カラベロ:ショーはおしてたんだよな。8時間かそこら。
セルヴィン:Whoの後に出たんですよね?
カントナー:覚えちゃいないよ。でも、君が言ったとおりにしておこう。おれたちゃステージに立った時には完全にぶっ飛んでたからな。最悪にポシャった演奏をすることにかけちゃかなり自信があったわけ。でも実際はうまくいってたんだ、一曲を除いてね。おれはびっくりしたよ、朝7時にこんな演奏ができたなんて。
カラベロ:おう、どうしてだろな。
カントナー:おれたちはスピードに狂ってなかったからな。もっとアシッドを使ってやり遂げるべきだったのさ。
カラベロ:おれたちがホリデーインに着いたときは、会場入りなんて不可能だったよ。ヘリで会場入りしたんだ、映画の中にもそんなシーンがあったろう。
カントナー:すごくカオティックだったな。おれはカオスが好きだけど。
マクドナルド:Santanaはベイエリアでは最高のバンドだったな。
カントナー:やつらはホットだったよ。Janisも悪くなかったけどね。
マクドナルド:Woodstockフェスの中でというんじゃなくて、ベイエリア中のバンドの中でね。Carlosは「あのCarlos」になったし、でもあのリズムセクションときたら。。。おまえらあのJoe Cubaのリズムを完全に別のレベルまでもっていったもんな。
カラベロ:あぁ。そうだな。
カントナー:Country Joe、Santana、Big Brother、Quicksilver、それからthe Dead。いい時代だったよな、最高なバンドがいっぱいいてさ。で、それぞれが全然違ってた。だれも、あいつらみたいになりたい、なんてことはなかったしさ、それでなんとかなっちゃったんだから。
セルヴィン:あなたにとってWoodstockで、何が変わったと思いますか、ジョー。
マクドナルド:おれはCountry Joe and the Fishとしてステージに立つことになってたんだけど、実際その時になってみたら、何かの食い違いでCountry Joeとしてステージに立つことになったんだ。
カントナー:主催者側は全然とっちらかってたよな。
マクドナルド:やつら、雨が降っているかもしれないから、誰かアコースティックで演れるやつが必要なんだ、ってぬかしてさ。おれは、そんなのできないって言ったんだ。アコースティックギター持ってこなかった、家に置いてきたって。そんなの必要ないだろ。ローディーはエレクトリックギターは持ってきてたしさ、もちろん。
おれは木曜日に様子を見がてらもう現地入りしてた。で、金曜日、土曜日とショーを見た。今までで見た中でクソ最高なコンサートだったよ。信じられないくらい。
Rock ‘n’ Rollが大好きだったんだ。
で、ステージマネージャーのJohn Morrisがきて「ソロキャリアはどうだい?」って言うから、「何言ってんだ、ギターも持ってないんだぜ」って言ってやったよ。そしたらあいつら Yamaha FG150をどっかからか調達してきた。100ドル前後のやつだよ。次に「ギターストラップも持ってないよ、それがなきゃプレイできない」って言ってやったら、マネージャーのBill Belmontがステージのどっかから布みたいなのをちょろまかしてきて、ギターにくくりつけたんだ。で、次に「カポがない」って言ってやった。そしたらやつら、舞台係からカポ調達してきて、言いやがった。「さぁて」ってな。
おれは出てって演奏したよ、12曲ばかりね。誰もぜ~んぜん、興味を示さなかったね。きれいに晴れ上がった、いい日でさ。おれはステージを降りたんだけど、誰も気がつかなかったな。おれは唯一ステージを見ていたBill Belmontに言ったんだ、「日曜日のバンドと一緒に出るときの為に、何曲か残しておいたよ。でもちょっとした景気づけと”Fixing to die rag”だけやっていいかな」って。「誰も興味持って見てるやつなんかいないし、どうってことない」って奴が言ったから、そりゃそうだよな、誰も見てないし俺がこれをやったところでなんてことないなって思ったよ。で、ステージに戻って叫んだのさ「Gimmi an F」。そしたらやつらみんな話すのをやめて叫び返してきたんだ「F」ってね。
Rhinoが全部のテープをmixしてくれた。2週間前に自分のセットと、Country Joe and the FishのCDを受け取った。で、面白いことがわかったんだ。おれは3曲演った後で、例のF・U・C・Kをしたと思ってたんだ。ウェブサイトのそこここにソングリストが載ってるけど、全部間違ってる、テープを聞いてみるとわかる。おれは40年もの間、金曜Richieの後に出たと言い続けてきた。
Michael Langが彼の本の中でおれの出番を金曜日から土曜日のSantanaの前に変えちまったのさ。腹が立ってさ、「おれはこういうことはきっちり覚えてるんだぜ、土曜日なんて馬鹿ぬかすな」ってね。おれはあらゆる人たちとそれについちゃ議論してきたよ。オーストラリアにいるChip Monkに電話して聞いた、「おれのステージは金曜日だよな」「知らねえ」。John Morrisにも聞いた。彼は、「そうかもね」。で、BillがJim Marshallの家に証拠を見つけに行って聞いてみたら、やつ「わかんねえな、なんとも言えねえな」って。RhinoからCDが送られてきただろう、ごくごく最後の部分、アンコールの後にChip Monkがアナウンスしてるんだ、「Santanaがもう少ししたらステージに立ちます」ってね。おれはそこここで頭下げなきゃいけなかったよ。「ごめんな、おれが間違ってた。あんたが正しいよ。」って。
その時だね、なんかがわかったのは。去年HollywoodのacademyでデジタルリミックスされたWoodstockのスクリーニングに行ってきたんだけど、パネルディスカッションなんかもあって、すごく良かった。30人くらいいたかな。WoodstockのプロモーターのMichael Langもいた。John Morrisもいた。みんないたよ。で、こんな調子で進んでいったわけ。「誰がブッキングした?」「おれがやった」「いや、おれだよ」。「オリジナルの開催地は?」「あそこだよ」「いいや、ちがうね」「ここだったんじゃない?」「ちがうよ、そこだ」。
誰も何が起こったのか覚えてなかったんだよ。でもそれが起こったのは確かなわけで。でもそこにいた連中は、そこで何が起こったのか全然覚えていないんだよ。
カリフォルニア州在住のスティーブ・キモック、グレイトフルデッドファンが、あんな事こんな事。いろんな事、書きます。
2009年8月17日月曜日
2009年8月5日水曜日
07/24/09 Patti Smith @ Fuji Rock Festival
久々に腰が抜けた。
二列目。 開演前からTom Verlaineはガムをクチャクチャ噛みながらステージ上。 オーディエンスなんて全然そこにいないが如し。トム~とか叫んでいる奴もいたけど当然完全無視。
Televisionにはインテリジェントなイメージが付きまとってるけど、そんなのウソウソ。あのTomのたたずまいからは、戦い抜いてきた「頑」「岩」的、野郎なオーラがバシバシでてた。 言ってみりゃ海千山千のギター上手な不良。
それとは全く逆の「黒スーツも上手に着こなせます」な、常識人ギタリストLenny Kayと共にギターのチューニング+サウンドチェック。
実際Tomのライブ中の音はどうだったかというと、やっぱ今回はサポートギタリストだということもあって、もうちょっと音量があってもいいかなというのが率直な感想。
あとパティのバンドメンバーとしては出音自体が繊細すぎるってのもあるかも。ただ何曲かですんばらしいTomソロが聞けたし、フランジャーかけてアームバーのような棒で弦を叩いて変なアンビエントノイズをだそうと躍起になってた姿が印象的でした。 自己主張より、あくまで自分の音で曲を良く+興味深くするのだという姿勢に感動。だからか?、Tom、ただ何もせずボーっとしてる瞬間が結構あったよ。(笑) どうであれ、間、休符を大事にするミュージシャンはとても共鳴できます。
バンドとしてもとてもよかった。 Pattiは相変わらずカリスマティックなまでに力強かった。それと真逆なTomがステージにいることで、とっても奇妙にバランスが取れた磁場ができてた。いつものPattiだけのステージよりよっぽどよかったです。
いろんな曲をやった。 "Dancing bare foot", "Because the night", "Horses>Gloria", "Piss in the river", "Rock'n Roll Nigger", "Retondo beach", "People have the power", "Ghost dance"。あとGone againからアコースティックな曲と、新曲か?聞いたことない曲を一曲。順番はぐちゃぐちゃだけどね。 一番最後は nigger nigger nigger nigger Rock'n Roll Niggerだったわ。
久々に、はねた。次の日首が痛んだ。雨がどしゃ降りだったせいもあって見ることができたのはPattiとTortoiseのステージだけ。 Gongまで歩く体力はなかった。でも両方ともむっちゃよかったので、大満足。
帰りのバス一本遅かったら大雨の苗場で一晩過ごすことになったと思う。 くわばらくわばら。。。
二列目。 開演前からTom Verlaineはガムをクチャクチャ噛みながらステージ上。 オーディエンスなんて全然そこにいないが如し。トム~とか叫んでいる奴もいたけど当然完全無視。
Televisionにはインテリジェントなイメージが付きまとってるけど、そんなのウソウソ。あのTomのたたずまいからは、戦い抜いてきた「頑」「岩」的、野郎なオーラがバシバシでてた。 言ってみりゃ海千山千のギター上手な不良。
それとは全く逆の「黒スーツも上手に着こなせます」な、常識人ギタリストLenny Kayと共にギターのチューニング+サウンドチェック。
実際Tomのライブ中の音はどうだったかというと、やっぱ今回はサポートギタリストだということもあって、もうちょっと音量があってもいいかなというのが率直な感想。
あとパティのバンドメンバーとしては出音自体が繊細すぎるってのもあるかも。ただ何曲かですんばらしいTomソロが聞けたし、フランジャーかけてアームバーのような棒で弦を叩いて変なアンビエントノイズをだそうと躍起になってた姿が印象的でした。 自己主張より、あくまで自分の音で曲を良く+興味深くするのだという姿勢に感動。だからか?、Tom、ただ何もせずボーっとしてる瞬間が結構あったよ。(笑) どうであれ、間、休符を大事にするミュージシャンはとても共鳴できます。
バンドとしてもとてもよかった。 Pattiは相変わらずカリスマティックなまでに力強かった。それと真逆なTomがステージにいることで、とっても奇妙にバランスが取れた磁場ができてた。いつものPattiだけのステージよりよっぽどよかったです。
いろんな曲をやった。 "Dancing bare foot", "Because the night", "Horses>Gloria", "Piss in the river", "Rock'n Roll Nigger", "Retondo beach", "People have the power", "Ghost dance"。あとGone againからアコースティックな曲と、新曲か?聞いたことない曲を一曲。順番はぐちゃぐちゃだけどね。 一番最後は nigger nigger nigger nigger Rock'n Roll Niggerだったわ。
久々に、はねた。次の日首が痛んだ。雨がどしゃ降りだったせいもあって見ることができたのはPattiとTortoiseのステージだけ。 Gongまで歩く体力はなかった。でも両方ともむっちゃよかったので、大満足。
帰りのバス一本遅かったら大雨の苗場で一晩過ごすことになったと思う。 くわばらくわばら。。。
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