マジックかな。
何度もそんな瞬間があった。
弾く人ならわかると思うが、ギターは共鳴する。
例えば5弦の3フレットはCです。
だがその音を鳴らしたとしても、他の弦をミュートしていない限り他の弦も共鳴して、面白い残響音となって残る。
ある時はなんオクターブも下のEだったり、あるいは人の耳の限界に挑むようなハイフリーケンシーなEだったりする。
ただ人は耳だけで聴いているのではなく、身体全体で音を感じるもので、そういったとても微細な違いが実は「超気持ちいいーーーーー」と「つまらん」を決定する要素になっていたりするので、面白い。
人の感覚器は、理屈ではとてもついてこれない程、とーても繊細で深いものなのだ。
えらそーなこと言っているが、そういったつま弾いて、つまり意図して出している音、それだけではなく意図せずにギターがそういう楽器であるために出ている共鳴音や残響音、はたまたPAから客に聞こえている音、そういったすべての音を意識しコントロールできるアーティストこそホンモノ、Real Dealなのだ。
いやにマクラが長くなってしまったが、Jormaは完全にReal Dealだった。
そりゃファーストアルバム、Hot Tunaが出て40年。
この人は40年こういうことをやり続けてきたのだから当たり前だ、という人もいるだろうが、ただただ40年やっただけではこんな風にはなるまいよ。
山あり谷ありを超えてきてこの音だと、1音1音が言っているのだ。
これは生で聴いた人にしかわかるまい。
逆に生で聴いた人なら誰でも気がつくはず。
言葉にしてしまうと陳腐になるから具体的なことをいうのは止めるが、音を聞いているとJormaの性格が手に取るようにわかる。
日の目を見るより明らかなのだ。
Jormaはすごい。
とにかく凄い。
大好きです。
Set list:
True Religion
River of Time
Hesitation Blues.
Second Chances
Parchman Farm
Keep your Lamps Trimmed and Burnin'
Sea Child
There's a Bright Side Somewhere
Come Back Baby
99 Year Blues (w/pistol joke)
Baby Let Me Lay It On You
Things That Might Have Been
That'll Never Happen No More
I See The Light
Good Shepard
Death Don't Have No Mercy
I Am The Light of This World,
-David Bromberg Joins Jorma and says, "we're gonna do a tune and then a short break will be 'token' "
Winin Boy Blues
一か月ぶりのGarrin。
私は個人的には前回のサンフランシスコ、ニューアルバム発売記念ギグよりよっぽどこっちの方がよかった。ホットでした。しかもリラックスした雰囲気で。
ガツンですね。
なにせ器用だ。前も言いました。
昨日はPetalumaとサンフランシスコから40分くらいの場所でのギグだったので、取り巻き達がいなかった。なんでギグの後ずっと彼とだべってました。
なーんだ、結局彼もジャムバンド、というかサンフランシスコ音楽シーンが好きなんだ。
Fur Peace Ranchのこと、Jack Casadyのこと、最近のFurthurのショー、それから、先週のハーモニーフェスのこと、Kimockのことなど、話題が合う合う。笑
んなら、SFに帰ってきなよって言ったら、実際9月にニューヨークからまたこっちに移り住むんだとか。
なーんだ。こんどこっちに越して来たら一緒にジャムろうぜ。っつって別れました。
キャスト
Steve Kimock
Jesse Mcreynolds
David Nelson
Roger McNamee (Moonalice)
Barry Sless (PL&F, DNB, Moonalice)
Pete Sears (PL&F,DNB, Moonalice)
John Molo (PL&F, Moonalice)
Mookie Siegel (DNB)
Tim Carbone (Railroad Earth)
John Skehan (Railroad Earth)
金曜仕事が終わってクタクタになったところで、
行ってきました。
最前列。
Kimock Two Rockアンプ真ん前。
ただただ幸せでした。
はじめに出てきたのはJesse McreynoldsとDNLの混合バンド。
Jesseはブルーグラス界では超パイオニア。80を超えるというのに、なんじゃあのソロは。。。
スタイルが違うという意味であんまりジャムとフィットしていないひやりとする場面もあったけど、こんな近くで国宝級の人のパフォーマンスを見せてもらえて本当に幸せでした。
次はDNB。ここらから記憶がかなり怪しくなってきているのだけれど、
つうのもmoonaliceの人が入ってきたり、途中でKimockが参加したりで。
ぐちゃぐちゃっとしていて。正直あまり覚えていないです。
ま、とにかくJerryの曲だったり、
あ、そいうえば、Bear's Choiceのアルバムからかなりたくさんの曲をやりました。Bear Tributeだったからね。でもHard to Handleはやらなかった。
David NelsonのPeggy-O, Dark Hollowなんかは絶品でした。
はっきり覚えているのは、Bobby Vegaがステージに上がってから。
Kimock, Vega, Molo, Sless, Siegelという編成になって。
それからは天国でした。
彼らJerry/ Bear Tributeだっつうのに、それ関係の曲はアンコールのStella Blueだけだったんじゃないか?笑いました。
それにとにかくKimockの音がでかかった。
今までで3本の指に入るほどでかかった。
音がでかいっていうのはそれだけでカタルシスです。
アンバランスなほどでかい音が一人いるってのは、調和に重きを置くジャムバンドではあんまりないことなんですが。。。いやーあれは本当にでかかった。
プレイヤー側から見てみると、でかい音を出すってのは本当に気持ちのいいことなんですが、ミスった時に現れるマズさもでかくでるんです。
なんで諸刃の剣というやつで、調子が悪い時、バンドとフィットしていないと感じる時、でかい音で鳴らすのは正直とてもリスキー。
キモックほどのジニアスでもやっぱり同じこと。
すごい冒険をしたなと思います。
BarryはGolden Roadで一曲まるごとソロ弾かせてもらってましたが、他は。。。Stella Blueでのぺダルスティールそろはありましたが、あくまでバックに徹してる感じ。ちなみにStell BlueのSlessペダルスティール、Kimockラップトップのコンビネーションは絶品でした。
が、私の個人的なハイライトはImagineでしたね。キモック、ラップトップスライドでJohn Lennonの名曲、やっちゃいました。あれは、正直びっくりした。
しかもものすごい音量であのメロディーが会場に響いたときは、言葉が出なくなりました。
いやー本当に行ってよかった。。。
どういうわけかDead残党達のバンド、The other ones, the Dead, P&F, Rat dogどれをとっても同じ印象しか持てない。
結局フォーカスはBob WeirとPhil Lesh。
バンドの名前が変わっても、見る(聞く)部分は結局同じなのだ。
しかも毎度Grateful Deadの曲をやるので、どういう切り口でジャムっても結局はコアメンバーが同じなので、同じ味しかしない。
でもって、変に個性が前面に出たプレーヤーがジャムに混じっていると、GDが聞きたくてやってきたオーディエンスがそっぽを向いてしまう。
P&Fに参加したジョンスコなんかがそうだった。
よだれが出そうなメンツなのに、それほどしっくりきてなかったと感じたのは僕だけだろうか。
John Scofieldのような「TALENT」よりも、Deadを聞いて育ってきた感じのBerry Sless、「Jerry関係のものは何千回と聞いた」(本人談)Kimockなんかが限界なのだろう、Jerryのロールプレイができるのは。
それかDark Star Orchestraで1ノート1ノートジェリーのコピーをしてきたJohn。音から人がいいのは解るが、正直目新しいものは全くない。
つまるところバンドはそんなにラディカルな冒険はできない。
そこにDead残党バンドの限界があるのではないかと思った。
Jerryが生きていれば、オーディエンスが許したであろう冒険は、デッドヘッズ達の期待を飲み込み飲み込みバンド自体が巨大化してしまった今はもうできない。Jerryもいない。
もうちょっと変なことして欲しいのになー
わざと挙げ足を取るような事を書いてみました。
ショーの間そう感じたのは大体5%くらいで。
実際のところは素晴らしいショーでした。
PAを通してもあの素晴らしい音。
すべての音の輪郭がはっきりしていて、しかも素晴らしいジャムでした。メンバー全員がそれぞれの音をしっかり聞いていて、それをリスペクトしている。
音と音が戦っていない。
あれだけ数のミュージシャンがステージにいてtoo muchだと一瞬も思わなかった。
素晴らしいものを見せてもらいました。