カリフォルニア州在住のスティーブ・キモック、グレイトフルデッドファンが、あんな事こんな事。いろんな事、書きます。
2012年1月14日土曜日
01/07/2012 Electric Hot Tuna, David Bromberg @ Fillmore
Bill Grahamの81歳の誕生日記念のショー、フィルモアで。
いいTシャツでしょ。
プロモーターとして素晴らしい才能を発揮したこの人は、60才でヘリコプター事故で不慮の死を遂げるまで、サンフランシスコのサイケデリックミュージックシーン支え続けてきた人。
Jerry Garciaがヒッピーシーンの表の顔であるなら、この人は完全な裏番長。
Billがいなかったら、ここまで多くの才能あふれるミュージシャンがサンフランシスコから出ることはなかっただろうし、むしろその多くが仕事にあふれ生活に困っていたことでしょう。
去年の大みそかもFurthurはBill Graham Civic Auditoriumという馬鹿でかい会場でやった。
"Fillmore/ The last days"で見ることのできるBill Grahamはとんでもなくケチでうるさく不機嫌な男で、「嫌なヤツー」という印象しか持てないのだけど、まぁ大きなことを成し遂げたことと、パーソナルな性格は切り離して考えるべきことだろう。
というよりも、こんなちゃらんぽらんでめちゃくちゃなシーン、モンスターのようなミュージシャン、自分と自分の友達の事しか考えない傾向にあるヒッピーたちをまとめるには、これくらい厳しく鼻っ柱が強くないと無理だということだ。身にしみてわかる。
今回はオープニングがDavid Bromberg Quartet。メインがElectric Hot Tuna。
David Brombergのブルースは見事。テレキャス+恐らくBassmanアンプ。そしてあの図太い声が非常に心地よく響いた。
彼のカントリー、ブルーグラス的な部分はあまりにマッチョかつ言葉が悪いがwhite trash的でいつ聞いても好きになれない。David Grismanのブルーグラスとは毛色が違う。あまりに排他的に響くのはどうしてだろう。
メインのElectric Hot Tuna。おととしのFur Peace Ranch以来。
JormaもいいがやっぱりJackがいいなー。
ElectricになるとJackの輝きが一層増す。
音もいいが、見た目も小柄で黒のスーツを着こなすって、ヒッピーシーンには珍しくファッショナブル。いい意味で大柄にフランネルにジーンズというJormaとは対照的。
Jackは音的にもすごい。
はねるようなベースライン。音の立ち上がりや、入り、止めがしっかりしていて、なんなんだろうあの安定感は。
ミスしない。
JormaのギターはElectricになると一気にオトコになるんだよね。
レスポールからガッツリ出る音にアコースティックの時のような繊細さはない。
アコースティックの時の「大きな男から紡ぎだされる、繊細な音」というギャップ感にしびれるような感激を覚えた去年のショーとは全く違う、とにかくオトコな音。がー、とかザーとかいう粒の荒い音が壁のようになって迫ってくる感じですな。
Barry Miterhoffの働きというのが結構微妙で。よくも悪くもというような。
担当は小さいギターやら、マンドリンなんか。大きいギターでもDan Electroという。何なんでしょう。高音担当の人、トレブルの人とも言うべきか。腕はとてもいいミュージシャンで、この人がいず、JormaとJackだけだったら、おそらく今回のような長時間のショーはもたないんじゃないかなと思う。ダレる、間違いなく。
そこにSkootaがとてもタイトなタイコをたたき。主張しない、とにかく嫌味にならないいいドラマーです。
微妙なバランスのもとに成り立っているバンドなんですね。
前に見たときはKimockが座って、全くバランスのことなんか考えもせず手放しで楽しめたんだけど、今回は「あーこれはJackとJormaだで成り立っているバンドじゃないんだなぁ」と感じました、当たり前と言っちゃあたりまえなんですが。
最後にDavid Bromberg+Hot TunaでBluesをやってくれたんですが、あれはまじで見事だったなー。。。
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