2012年5月19日土曜日

Steve Kimock 特集: Leeway's Homegrown Music Network 5/2/2012

Kimock interview、第二弾。 
時間がなくて、粗末なもんですが…。まぁ雰囲気だけでも。 
第三弾もあるんですがいつになることやら。 

http://www.homegrownmusic.net/news-and-views/featured-artist-steve-kimock 

Steve Kimock 特集: Leeway's Homegrown Music Network 5/2/2012 

5/2/2012/ Posted by Robie 

Steve KimockがBernie Worrell、Wally Ingram、 Reed Mathis、そして Andy Hessとツアーにでる。目撃せよっ! 
キモックは1970年代半ば、フォークロックバンドGoodman Brothersのメンバーとしてミュージシャンとしてのキャリアを踏み出し、間もなくKeithとDonna GodchauxのHeart of Gold Bandに参加。1984年にQuicksilver Messenger ServiceのJohn Cipollinaと、Zeroを立ち上げるまでは、アメリカ国中で名が知れ渡るほどの全国区のギタリストではなかった。1998年、Zeroで一緒だったBobby Vega、そしてRay White、Alan Herts (Garaj Mahal)とともにKVHWを結成。 
KVHW解散後、2000年、グラミー受賞経験のあるRodney Holmes(Santana)とKimockはSteve Kimock Bandを結成。その6年後、Zeroを再結成し、2008年に長年の親友でありバンドメートだったMartin Fierroが亡くなるまでツアーした。 
KimockはGrateful Dead、Bob Weirの Kingfish、Merl Saunders、Phil Lesh & Friends、 The Other Ones、Ratdog、Rhythm Devils、Bruce Hornsby、Mike Gordonなどそうそうたるミュージシャンたちとツアーに明け暮れ、すべてを見てきた。キモック自身も今日においては偉大なギタープレーヤーのひとりで、同じレベルのミュージシャンたちに囲まれて演奏し続けている。 彼は現在Bernie Worrell(Talking Heads)、 Wally Ingram(Timbuk 3)、Reed Mathis(Jacob Fred Jazz Odyssey、Tea Leaf Green、Marco Benevento Trio)、Andy Hess (Gov’t Mule、The Black Crowes)とツアー中である。 

Interview by Maisie Leach 
Photos by Steve Kimock 


HGMN: ここ数日どんな感じ? 

SK: あぁ、まぁいろいろなクレイジーだよ。魚の養殖場で家族と一緒に魚にえさをやったり、んーどこへ行ったかな。ある公園に行って、冒険したんだ。とは言え、まぁ大半の時間を子どもたちと過ごしてる。ぼくには二人のちっちゃいのと、二人のでっかいのがいて。大きいほうは22歳と18歳で、小さいほうは8歳と4歳。気候が良くなってくると、小さいほうと出かけるんだよ。 

HGMN: 息子さんとCrazy Engineで一緒に演ってたでしょ。親としてどんなふうにアプローチしてるの?私の親だったら多分、あれやって、これやってと、とても批判的な感じになっちゃうと思うけど。どうだった? 

SK: 実のところ僕は全然あれやこれやとは言わないな。多分僕はもっと何かと言ったほうがいいのかもしれない。僕はJohnnyの大ファンなんだよ、息子Johnの。彼自身が素晴らしいドラマーでね。演奏することにも、他のプレイヤーのやってることを聴くことにも問題があるかというと、そういうわけでないからさ。だから、「おいおい、もうちょっとしっかりやってくれよ」みたいな感じになる必要がなくてね。彼は素晴らしいし、僕とうまく合うんだ。 
おや、ちっちゃいのが来た。(彼に向って)「おいおい、仕事のことでちょっとの間電話で話さなきゃならないから、お願いだから下に行っててくれる?うん。とっても愛してる、だからちょっと下に行ってて。」 

HGMN: たくさん即興やら、ゲスト出演やら、してるじゃない。バンド編成でいくのと比べて、そういったことからどんないいことを得てる? 

SK: 自身でバンドを持つことによって得られたものは、すべてのことに責任を持たなければならないことと、曲を作り上げていく楽しさかな。自分のバンドを持つことで大きな部分があるとすれば、それはすべてのリスクを自分がかぶらなきゃならないってこと。それがすごいストレスになるんだ。僕はそういうキャラじゃなくてね。 ただみんなで集まってだべって、みんな一緒に気持ち良くなるってのが好きなんだ。僕はリーダーシップやら、役割やらっていう考え方はあまり好きじゃない。何かをしなきゃならないときに、誰かが今から行く方向を指さすくらいでいいんじゃない?「みんな、ビーチはこっちだよ」「おう、よしきた!ありがとよ」みたいな感じでさ(笑)。それ以上深くある必要はないと思う。自身のバンドを持つことは、僕のようなとかく無責任な人間にとっては、すさまじい負担が付いて回るんだよ。 
ゲストとして他のバンドに呼ばれる事のよいところは、だれかほかのやつがまとめてくれるから、ただリラックスして演奏できることだよ。それほど大きなストレスなしにね。 

HGMN: どっかで読んで感じたんだけど、あなたはとてものんびり屋でA型人間ではないよね。 

SK: (笑)そりゃいいね。だって僕がこの音楽業界で知っている連中は、音楽の中でもパフォーマンスの部分がでかくてさ、「おーい、僕を見て!僕を見て!」みたいな輩がいっぱいでね。僕はそういうのが上手じゃなくてね。でも僕が知っているほとんどの人がA型人間でさ。超イケイケのバリバリで、跳ねまわっているような。僕はそんなじゃなくてさ。ここ10年くらいはその傾向に余計に拍車がかかって、おとなしくなってきてると思う。僕の練習は瞑想のような感じだよ、きちがいじみたようにしゃにむにやっているわけじゃないんだ。 

HGMN: 教会で音楽をやっているようだと言われたことがあるよね、宗教体験を演奏しているってのはどんな感じ? 

SK: 多分「宗教」という言葉は正しい表現じゃないと思う。僕が思うに感情と神秘性ってのは明らかにつながりがある。美しいものとか深遠なもの、それから予想だにしなかったようなものなんかと感情とが反応し合っているんだよ。時々そういうたぐいの音楽は視覚的だよね。さて丘を登ってとっても遠くが見えるようになった、そしたら美しいものが見えてきて満たされる!みたいなさ。そんな体験だよ。すげー。こりゃ神秘的だー!みたいなね。 

HGMN: いろいろな人たちと演奏してきたよね。なにか不安になったりする要素はないの? 

SK: あるよ。今日はこの電話を切り次第、シャワーを浴びてNew Yorkまでドライブなんだよ。MeridianでLes Paul Trioと一緒に演るんだ。もしあなたがギタープレイヤーならそれはLes Paulへの敬意もあるし、そりゃオオゴトだって解るでしょ。みんなから愛され、尊敬された超有名ギタリストの名前が冠されている小さなジャズクラブで演奏するんだから。わかるだろ。まだ何を演奏するか決めかねてるんだ。まだ何を演るか全然決めていないんだぜ(笑)。ある意味これが僕の本質なんだよ。ゆったりしてるというか。でもそれでいいと思ってるんだ、なにかにつけ勘ぐってかかるよりはね。ショーをやるスペースを見て、ステージを見る、そこに立って椅子やらなにやらを見たり、そうしてやっと何をするか見えてくるんだよ。で、色々なことを頭っから決めつけてかかるよりも、その方がよっぽどいいやりかただってわかってる。うん。たしかにそんなだからさ、ナーバスにもなるよね。 

BGMN: かなり立派なあなたの経歴はさておいて、どうしてこんなにワールドクラスのミュージシャンたちに尊敬されているんだと思う? 

SK: どうして尊敬されてるかってか?(笑)わかんないよ、そんなの。もしそれほど尊敬されているとしたら、嬉しいよ。もし、リスペクトされていないとしたら、それは理解できるような、できないような。僕が思うに一般的に音楽をこうも長い間やっているとだんだんミュージシャンの間でマナーのようなものがあるということが分かってくるんだ。そこにはもちろんプロフェッショナルとしての作法が常にあってさ。言ってみればそういったものををどこへでも持ちこんで、いろいろな人やスタッフに対してもこれらを使わなきゃならない。常にかなりポジティブな人でなきゃならないのさ。そこにはそれほどの余地というか、あそびのような部分はないよ。大部分においては、もし僕のことを尊敬している、もしくは僕のやっていることが好きなミュージシャンがいたとしたら、それはまず一歩として自分がいちミュージシャンであるために、そうでなきゃならない人たちであるということ。でそこから発展させればいいわけで、つまりストーリー作りをしていくことになるだろうね。 

HGMN: 過去にやりたかったことで、今までやらなかったことってある? 

SK: もっと旅をする必要があると思ってる。もっと多くの時間を音楽を演奏することに費やして、アメリカの外にいる人たちと仕事をしなければと思ってるよ。もし神によって何か一つ音楽的な野心がかなうとしたら、もっともっとヨーロッパ、インド、アフリカ、それか南米のどこかで時間を過ごすことができたらなと思うよ。世界中に素晴らしい音楽があるから、もっとそれらに接してなきゃなと思う。僕のそういったものに対する接し方はとても間接的なんだ。あんなにもたくさん僕が大好きなブラジリアン音楽があるのに、言葉の壁があるんだよな。もうちょっと近くにいなきゃいけない。それとやっぱりどうしたって古典インド音楽とかアフリカン音楽も大好きだよ。 

HGMN: 今年の夏は日本に行くんだよね。 

SK: そう、フジロックにね。これは重大事件だぜ。本当に楽しみにしてるんだ。かなりのシーンだし。でっかいフェスでさ、いいバンドがたくさん出て。世界中からいろいろなミュージシャンが飛んできて、この山のてっぺんの会場に駆け付けるんだ、そんで、演奏して帰っていく。かなり特別なんだよ。 

HGMN: The DeadかZeroかのとってもワイルドだった時期のことについて教えてくれる? 

SK: ワイルドだった時期?いやー(笑)、語れないな。たぶん僕にはワイルドな時期トップ100中の100番目ですらも、語ることはできない。素晴らしい思い出ばかりでさ。全部は思い出せない。もし覚えていたければ、頭のなかがクリアじゃなきゃ無理だったろうね。所詮そんなアタマがすっきりしたやつなんて誰もいなかったよ。そういう昔を振り返って…的なことについて難しいのは、カリフォルニア時代にはあまりにたくさん、後々の基礎となるような人たちとのいい思い出がありすぎてね。で、そういったZero時代にずっと一緒に回ったMartin Fierroのような連中が最近どんどん亡くなっていて、本当にかなしいよ。おれたちは本当に近しい仲だったんだ。僕が21かそこらのときにあって、カリフォルニアで出会ったその日から、毎回ショーで一緒にプレイしたんだ。 うちらはマーティンが予期せず現れた時用のギャラの予算を立てておいたりしたよ、ショーがはねたあと奴が急にギャラくれって言った時に払えるようにね。うちらはいつ彼が現れるかわからなかったし、でも奴はいつもそこにいた。やつがまだいたらなぁと、本当にそう思うよ。 

HGMN: 70年代にペンシルヴァニアからカリフォルニアに引っ越してくるってのはどんな感じだった? 

SK: 僕が育ったのはLehigh Valleyっていうとても素敵だけど、眠たげな小さな街でさ、ほとんど何も起こっていないところだった。で、結局サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを挟んで向かいにあたるところに落ち着いたんだ。あそこはあの時本当にロックしてたよ。信じられなかった。60年代にビッグだったバンド達がすべてそこにいて、買い物してたり、ハンバーガーを買ってたり、ドライブしてたり、どこへいっても、誰かしらに会うんだ。ある時僕はヒッチハイクしてたんだ、ミュージックショップに行ってありったけの金で弦を買った帰りさ。雨の中立ってたら、こともあろうかPhil Leshにピックアップされたんだよ。そんな感じだったんだ、当時は。 

HGMN: Jerry Garciaはあなたのことを知られざるお気に入りギタリストとしてあげてたけど、それについては。 

SK: ゴッドブレスジェリー。クールだね。ある意味、あれは80年代では最高の賛辞だった。でもそのために余計な期待をする人たちが出てきたのも事実で。ある面ではクールだったけど、別の面からみればそれは難しいものだったよ。客がショーに来るだろ、でさ、僕の曲をやってたら、何人かは腹立ててたりするわけよ、「なんでGrateful Deadの曲をやらない」ってさ。「悪いけどよ、これは俺のギグなんだぜ。ここにいる30人は俺を見に来て、俺は彼らの期待にこたえようと頑張ってるんですけど、何か!!。」ってね。そういう側面からみるとすごくむずかしかった。客におもねることなく、だからと言って殴られたりすることなく、リスペクトされるってのは、難しかった。(GDファミリーの)誰も僕には面と向かって何も言ってくることはなかったよ。ナッシュビルに住んでいるやつがある日突然電話してきて、「Mickey Hartが君のことについて何か言ってたよ」って。で、「マジで!!」みたいな。 

HGMN: 今度Bernie Worrell、Wally Ingram、Andy Hessとツアーするよね。昔から強い絆で結ばれてたの?どうしてこの三人を選んだの? 

SK: 僕は過去に彼らがプレーしているのを何度も何度も見てきたよ、彼らの音楽を聴いてきたし、彼らのプレーが大好きさ。彼らはみんな素晴らしいよ。Andyについては10年くらい前までは知らなかったけどね。Steve Kimock Bandとしていくらかのフェスティバルでプレーして、Andyはその時John Scofieldとプレーしていたんだ。彼が演奏しているのを聞いてね、「うわーこりゃクールだ」って思ったんだよ。彼はとてもオールドスクールで、率直なプレイスタイルだよ。かなりなフィンガープレイヤーさ。世の中には8、10、16、 5弦なんかで、グラファイトネックで、めちゃファンシーなベースを飛び跳ねるように演奏するやつらもいるけど、アンディーはそんなじゃなくて超古典的、教科書なベースプレイヤーさ。彼はすごくいい。ベーシストからスタートしたんだ。アンディーはここニューヨークにいたから、簡単だった。Bernieも同じこと。彼の作品は、例えばTalking Heads、 Funkadelic、Pretendersとか多岐にわたっていて、よく聴いてきたよ、でも彼を実際に見る機会はあまりなかったんだ。音楽仲間としてどうして一緒になったかっていうと…。えーと、Wallyはというと、彼はとんでもないDavid Lindleyのファンでさ。Wallyは僕の友達のJerry Josephとも仕事してて。で、みんなで一緒に演奏してみて、「おい、俺たち何か一緒にやらなきゃな」ってね。で、結局みんなで一緒に演ってるってわけ。 

HGMN: ギターを手にしてないときは何をするのが好き? 

SK: (笑)なんじゃそりゃ。バスタブのまわりにキャンドルを並べたりすることとか?いやいや、僕はプレーするのが好きなんだ。面白いよな。かなり長い間プレーし続けてきて、ギターを演奏するについちゃとんでもないオタクで、みんな僕に言うんだ「趣味を持ちなよ」って。で、僕はハワイアンギターを手にしちゃう。でもそんな感じなんだ。どんな時でも気晴らしがほしい時は、他の楽器を手に取ってしまうんだ。かなり退屈になって、スタジオにあるピアノを弾いたりさ、ピアノを弾いたり、ヴィーナを弾いたり。んー確かに時間があるときはどこかへ行きたいな。もし何日間か休暇をとれるとしたら、プエルトリコに行きたい。そこへ行くのにはパスポートすら要らないからね。 

HGMN: 僕は気心がついた時分からサッカーをし続けているんだけど、みんなからいつもボールを身近に置いておくように言われてきたんだ。でも時々それは無理強いのようにも感じられてさ。で、君がギターをいつも手にしているってのをどこかで読んだんだけど、いつもギターを手にしようという気分はどんなもんなの? 

SK: 僕が座っているこの位置からは5つの楽器が見えるよ。んーでもわかんないな。あ、もうひとつ見つけた。じゃ6つだ。僕には楽器を演奏するってのは、なにとも比較しようがない経験なんだ。もし僕が長い間ギターから遠ざけられることがあったら、ぼくは気が変になるだろうね。でも実際の感覚だとか魅力ってのは説明できないものだよ。ただ続けているだけさ。もし僕が16歳のときにこの質問を受けたなら、もっと明確に答えることができただろうね。物事をやり続けることについての、その明確な返答がどんなものであれ、結局は本能的なものなんだと思う。多分僕はBlack Sabbathと絡めて答えたと思うよ。子供の時はSabbathが大好きだったからさ。 

HGMN: ほかにどんなのが好き? 

SK: みんなが聴いてた、普通のロックンロールだよ。Johnny and Edger Winter、Allman Brothers、Cream、Blind Faith、Eric Clapton、MC5とか。毎日TVをつけるとTed Nugentが出てて、大好きだったなー。彼は僕をぶっ飛ばしてくれたよ。で、今も彼はかなりなクレイジーな人だよね。 

HGMN: 新しい曲については、どんなことがエキサイティングなの? 

SK: ここにいて演奏すること。曲の中に入り込んで、曲自体が成長するのをみながら、オーディエンスがその曲にどう反応するかっていうプロセスは結構時間がかかるもんでね。曲自身が正しい方向に向くようにちょっとづつ調節して、それからやっとステージに持って行けるんだ。今まで書いた曲の中でも、僕の中じゃこりゃいいなっていうのもいくらかあったんだけど、いざステージに立ってその曲を演ってみると、パンツを膝まで下げた状態でステージに立っているような、みじめな気持ちにさせられたこともあったよ。 
例えば今Johnnyと一緒にスタジオで取り組んでいる曲があるんだ。それは以前にもやったことがあるような感じの曲だけど、もう一度やって録音してみようってことになって、二人きりでね。今テープに録音されたものを聞くと、もうそりゃ100万ドルに値するような曲なわけ。でも僕が思うにもしこの曲をステージに今持っていくとしたら、例えば踊り狂っているオーディエンスをにも受け入れてもらえるようなレベルにまで持っていくには、かなりのものを付け加えなきゃいけないんだ。今できることは、ただそれを聴くことだけだからね。もしその曲をそこに立ってライブで聴いているなら、曲をうまく機能させるにはもうちょっと何かを付け加えたほうがいいんだ。それは、音楽はそのバンド次第、っていうアイデアに依っていて。あるミュージシャンは音楽を作っているというより、バンドを作っているんだ。だから音楽はある意味、バンドの副産物ともいえるんだ、普通に考えるとそれは逆のように思えるだろうけどね。 

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