今年の夏2度目のPatti Smith。
毎年恒例のTwilight Dance Seriesというパーティーイベントの25周年というその一環での企画らしいです。また、Santa Monica Pierがじき100周年らしく、タイミング的におめでたく和やかな雰囲気。
ステージ右には観覧車やらジェットコースターやらがライトアップされ、左を見るとほぼ満月の月が海岸通りの家々の上にオレンジに光っていて、今からはじまるステージへの期待とちょっとした緊張。
そこに夏の終わりの潮のにおいがまじったすずしい風が、海からこっちにむかってふいてくるという、かなりシチュエーションとしてはいい雰囲気。
何と!!!ステージに出てきたメンバーを見てびっくり。
レッチリのFleaがベーシスト!
ここはLAだし、あまりにも完璧なセッティングではないか!!!
うなりましたよ。う~ん。
Fleaのベース、素晴らしかったです。今までのイメージがガラリと変わりました。主役のPattiの邪魔をすることない、しかし全部の音がくっきりと聞こえる、という。
バンドみんなが大きい音出している中でベースとして埋もれることなく、逆にでかすぎてつぶれることもなく、ちゃんと音が輪郭をもって聞かせることができるベーシストはPhil Lesh, Bobby Vegaくらいしか知りません。
うれしかったのはGloriaがhorsesからのメドレーとしてでなく、きっちり最初のピアノから入ってくれたこと。
Kimberly 、Free Money、Redondo Beach 等、初期の名曲がきっちり完璧に再現されていたこと。とてつもなく「完璧」に。
話はそれてしまうんですが、帰路で79年のPattiのCBGBでのライブ盤を聞きはじめたんです。復習じゃないけど、素晴らしかったショーを感傷的にふりかえるために。
しかし。。。若かった故でしょうね、あまりの演奏のラフさに堪えることができず、2曲目でejectボタンを押さざるを得なかったことを付け加えておきましょう。つまり、途中ブランクがあったとはいえPattiもbandも演奏的にかな~り安定+上手になっているということです。
興味深いなー、と思ったこと。
Patti、日本のフジのステージではあんなに唾を飛ばしたり、マイクスタンドをたおしたり、極めつけはギターの弦を切るとか、かなりワイルド+パンクなイメージのステージだったんですが、こっちでは全然そんなことなかったです。たくさん面白いジョークを飛ばして、おしゃべり~な楽しいこと大好きな、感じのいい人でした。
ロスのプロモーター的な人がいろいろ観光名所なんかに連れて行ってくれるいい人だったんだけど、結構苦手だった話とか、ホテルがひどかった話とか、エリザベステイラーの話。口を開くと何かと面白い話が出てきて、むちゃくちゃ楽しかったです。
あと、トピックもまったくちがう。
日本では「革命はそれぞれあなたたちの心の中にある」とか「子供たちの未来のために」とか、そんな結構硬くてハードコアなことを叫んでいたんですが、こっちでそれ的な主張はなし。「People have the power」くらいでしたね。
Pattiは自分にどんなイメージが求められているか、かなり計算高く把握できている人なんだなと。やっぱそうじゃなきゃここまででかくはなれないんでしょうね。
あ、ちなみにRock n roll nigger。日本ではやりましたが、もちろんこっちではなし。あったりまえですね。「Nigger」は米じゃ公共の場所では口にできませんからね。
曲順はめちゃくちゃですが、こんな曲をやりました。
Rodondo Beach, Kimberly, Free Money, Gloria, Dancin Barefoot, Because the night, Piss in the River, Ghost Dance, Fredelic, People have the power, Beneath the Southern Cross, So you wanna be a rock n roll star, Be my baby, Not fade away
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