数年ぶりのEric McFadden Trio。
前回はAshkenazでSatisfied Allstarsの前座だった。
両者のあまりの雰囲気の違い(EMT=暗くシリアスでしかも熱なロック、SA=粋なジャズファンク)に「なんともな~」としか思えなかったのだけど。
今回は妻の妹がEric McFaddenのファンであるということが発覚し、彼女を招待して見に行ったと。
レストランディナー+予約席でしめてひとり$50。高っけぇー。
さてこのEric(45歳:11歳の時にギターを初めて手に取る)、もともとはAngry Babiesというパンクバンドからミュージックキャリアがはじまり、フラメンコギターなんかも吸収しつつ、George Clintonとステージに立ちファンクも吸い込む。
その他一緒にプレイした人、 Chip Roland, Keb Mo', Les Claypool, Joe Strummer, Keb Mo, Bernie Worrell, Jackson Browne。完全にぐちゃぐちゃ。強いてあげるとすればパンクとファンクだけど、基本はジャンル関係なしの雑食系。
こういう人がジャムると一番強いですよね。引き出しが多ければ多いほど。
そしてStockholm Syndrome。 Jerry Joseph, Dave Schools (Widespread Panic), Wally Ingram。んー。わからん。
蛇足ですが案外Kimockとプレーしているミュージシャン、かぶってますよね。
不思議です。
でもプレイスタイルは真逆。
Kimockの静に対してEricは動。
Eric McFadden Trio はVocal, GuitarのEric、DrumのPaulo Baldi (Cake, Les Claypool's Fancy Band)とBassのJames Whiton (Tom Waits)。それにかなり上手なフィドルの若い子(名前は失念…)が数曲参加してました。
どうであれ、上手いですね。
曲調は暗くダイナミックでパンキッシュな感じなのが多い、でもソロが全然パンクじゃない。むっちゃ弾けてる。ギターはGodinの5th Avenue。もしくはGibson SG。
これらのギターにTwin Reverbで、いい感じのひずみの音が出てました。
二段階に分けてひずみペダルをかませていたように思うんですが、一つはソロ用のブースターとしてってのはわかるけど、もう一つはどのメーカーのペダルだったのか。
個人的なメモになってしまいますが、Twinの歪み作りは結構難しく、変なペダルをかませるとヘンテコで嫌な音になってしまうので気になるところでした。
どうであれ。
ナイロンアコースティック弦のアコギをツインリバーブにつなげてフラメンコ的な曲もやるんですが、これもどうであれ弾けてる。
全体を通してかなり気合の入ったショーでして、最前列で見ていたモノとしては、若干疲れました。長めの1セットにアンコール、で2時間から2時間半。
動きがあり、しゃべりもできる人なので、曲はほとんど知りませんでしたが全然退屈しませんでした。
なにしろ一つ一つのジャンルにとても長けているのが凄すぎます。
ただこの一つ一つの点が一本のなめらかな線になると、もっとおっそろしいことになるでしょう。
この吸収してしまった(彼の場合は図らずもでしょうが…)色々なジャンルを一人の人間が一つの世界を持った曲として束ねるというのは、大変な苦労でしょう。
そうしてできた曲たちがショー、そしてショーがアーティストをつくっていくわけで…。
そこの途上にあるアーティストのように思います。それを見ているのがこっちとしちゃ、一番面白い。
とにかくその雑食性が凄い。これを武器にできるか、それがアダになるか、今後が楽しみです。
ちなみにショーの後ちょっと彼とお話しできるチャンスがあったのですが、とてもいい感じな人でした。アラスカかどっかにいくんだとか。J Mascisのオープニングをするんだとか。
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