友人のロビンが一年以上前に取ったチケットが「今日だけどテラピン行く?」と棚ぼたで急に回ってきた。
誰がプレイするのかわからないけど、出かけてみることに。
「誰がプレイするの?」
「Telstar!」
「...(ふーん知らない)」
ぐたぐたに疲れていた事もあって、かなーり「テンション:低」な状態でテラピンへ。
テラピンのサイトを見てみると、
Come on down for a special night of Improvisation and Psychedelic music with Phil Lesh, John Kadlecik, Joe Russo, Jeff Chimenti, & Anders Osborne! とあった。
Johnは言わずと知れたFurthurのギターで元々はDSO。
Joe Russo, Jeff ChimentiはFurthur。二人とも今後キーパーソンとなるでしょう。すごいわ。
Anders Osborneは初めて見たけど、かなりワイルドで使い込まれた感じの風貌とは相合わず、ものすごく腕が確かなギタリスト。
どんな感じだったか。
即興。
2ndアルバムをがっつり目の前でやられた感じ。
実際にThe Other oneもジャムに入ってきたし、そういえばDark Starもやってたなぁ。
決めるべき場所でPhilがいつものようにマイクでモニターを通してバンドに指示を出していた。
そういう意味じゃ完全に即興ではないけど、大枠の流れ以外はインプロヴィゼーションだったと思う。
弦楽器には変なエフェクトがかかっているし、Philがたまにボーカルというかチャントがはいるんだけど、それもフェイザーがかかっていたりする。
パンはかかってたかな。
全体を引き締めてたのはJoe Russo。この人は凄い。目の前にはPhilを含め腕利きミュージシャン4人。
それで、あそこまでジャムで仕切れるドラマーはいないと思う。
あとJeff Chimenti。この人は本当に何でも来いで、やっつけちゃう。Jeff Chmentiは誰とどのバンドに座っていても必ずJeff。
色々な音楽を演ってもちゃんと演奏できて、でもそれに埋もれてしまう事なく、たとえジャムが変な方向へ行ってしまっても、最終的にはJeffのやり方でちゃんと処理する。自分で言っててもよくわからんけど、すごいのです。
ライティングもかなり確信的にやっているっぽかった。
レーザーとか最近のクラブのようなプラスティックなライティングこそないけど、色がしっかりしたしかも原色でばっちりくっきりした感じが「サイケ」だった。
まさしく広告に偽りなし。
こんながっつりとインプロに取り組むPhilは初めてみました。
コンピュータを置いて音をいじったり、
彼の目の前にある機材のノブを上げたり下げたりして自分の声をコントロールしたり、
フィードバック!
多分Deadははじめこんなだったんじゃないかなー。Live Dead以前の話。70年入るか入らないかの頃の。
Workingman's Dead、American Beautyで整った感じになる前のDeadの姿が、なんとなく垣間見えたショーだった。
混沌としていてケイオティックで。実験的で、先進的で。言葉を重ねていけばキリがない。
でも凄いことが目の前で起こっている事だけははっきりわかる。とても楽しいけど、本当に重い。
曲はあるモーメントを感覚で持って切り取って表現されるものだとしたら、
昨日のTelstarは本当は地続きで何でもありなモーメント達を、全くフィルターかけずに垂れ流し状態でオーディエンスの前にバーっと散らかした用な事だったと思う。
美しい瞬間もあれば、トゥーマッチな瞬間もあった。
でも全体で見たら、気持ちがよい事この上なかった。
機材の事をもっと見たかったし、何が起きているのかちゃんと観察したかったけど、ショーが終わった時にはそんな事どうでもよくなってしまっていた。笑
このショーの録音残ってないかなー。聞きたいなー。
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