2013年11月26日火曜日

11/02/2013 Sing out for SEVA/ The Blind Boys of Alabama, Dumpstaphunk, Hot Tuna @ Fillmore, San Francisco, CA



最近立て続けに別の人から別の機会に
「昔Jormaはドラッグ癖がひどくて手に負えなかったけど、よくここまで立ち直ったよな」
という話を聞いた。
Hot Tunaは今でこそ感動的なカムバックを果たしどこへ行ってもあたたかく迎え入れられるが、そこにたどり着くまでは紆余曲折があったらしい。

ロックの世界で「女」は強い。
今のJormaがあるのは誰がなんと言おうとVanessaのおかげだろう。
昔のJormaは私は知らないが、確か前の奥さんとは死別しているはずだ。
で、気の強いしっかり者のVanessaがパートナーになった。
Fur Peace Ranchを立ち上げ、子供を養子に向かえ、頻繁にツアーに出し、Jormaをいつも忙しくさせているのはVanessaだ。
Vanessaはいつ話しても強い。押しが強く、芯がある人だ。怒ると間違いなく手に負えないタイプ。
Jormaには責任を負わせ忙しくさせていないと、ダメになるということがわかっている。

ミュージシャンにはこういう妻かパートナーがいないとダメなのかもしれない。

Kimockの妻のJenもそうだ。
もともとバンドのマネージャーみたいなことを職としていた人なので、ミュージシャンとダイナミクスは頭に入っている。
一時期子育てで離れたけど、今も多分キモックのツアーは彼女が一役買っているはず。
旦那は常時ギターと戯れていたいだけで、他の「くだらんこと」には基本的に手をつけたくない。
しかも手をつけると、採算が合わない。スティーブは完全に採算度外視の人だからだ。
そこで妻が出てきて夫の道楽をビジネスにすべく働いている、という図式。
スティーブはジェンの決断にはほとんどYesmanになっているはず。
ミュージシャンシップとビジネスとは全く別口なのだ。

正直キモックさんの事でもかなり色々な醜聞を色々な口から聞いた。
大概ビジネス絡みで。
夫は飽くまでミュージシャンなので音楽さえできればいい、というのは正論過ぎるくらい正論。ただ彼らも人間で生きていかなければならない限りは、金がいる。
金勘定したくない夫は妻にそれをしてもらう、もしくは妻がその役割を買って出るわけだけど、当然二人の人間が絡んでくるわけで、話がややこしくなる。
しかもミュージシャンシップとビジネスの上に、ファミリーとしてのダイナミクスも関わってくるので、またここでひとつツイストが加わる。

あるミュージシャンは今言ったように妻がファイナンスを一手に引き受ける形をとる。零細企業を完全に家族経営している形。
あるミュージシャンは妻がいい仕事に就いていて自分より稼ぎ手だったり、大金持ちの子息だったりして、全く金に頓着する必要がないケースもある。
あるミュージシャンは独身を貫いて、全部を自分が仕切っている。
それが三つ四つ集まってバンドになる。で、お互い思惑を抱えて、ツアーをする事になる。
お互い家族単位でコトが運ぶとなると、一旦こけると、もう修復不可能になったりする。
いわくPhil Lesh familyとKimock family。 KimockとVegaもそうだった。
これはもちろんファンも巻き込んでしまうわけで、評判命のこの業界ではビジネス以上に痛手を受ける事になる。

でもここで言いたいのは「女」のパワーの強さ。
ファミリーアフェアーでもつ女性の影響力たるもの、凄まじい。
例えば、フィルとキモックの場合、最初はキモックも怒っていたけど今は自分のファミリーを愛するがゆえ、彼はPhilとはプレーしないことを選ぶ。
妻の手前できない。端から見てると単なる意地の張り合いで、ばからしいっちゃばからしいけど。
でもJenのおかげで、Kimockは車生活を脱却、一軒家を構えスタジオまで持つまでになった。子供もいて、奇妙なバランスを保っている。
Jormaはギターワークショップを持ち、ツアーに忙しく、「今までになかったくらい健康そう」(Terry Haggerty談)だ。
Philの活躍は言うまでもない。
ファミリーパワー恐るべし。
音楽が核となっているのは変わりがないが、家族が絡むとより色々な事がシビアになる。敵を作ってもいとわないという状況も生まれてくる。
こういう風にちゃんと家を持って、お金も回っているミュージシャンはごくごく稀だ。
超ラッキーな人たちだと思う。


で、話がそれにそれましたが、今回のSEVA。フィルモア。
ジャパンタウンが近い。ショーの前におにぎり2個、コリアン焼き肉をたらふく食った。
腹一杯で実のところ帰ってひと寝入りしたいくらいだったが、ここは我慢してフィルモアへ。
最前に陣取ったスティーブと合流。
もちろん目当てはAcoustic Hot Tuna。
VIPチケットでサイン入りポスター+ショーの後にバンドと会えるという特典付き。



setlistはJormaのブログから。
1. True Religion
2. Children of Zion
3. Second Chances
4. Come Back Baby
5. Hesitation Blues with David LaFlamme
6. Good Shepherd with David LaFlamme
7. Barbeque King with David LaFlamme
8. That’ll Never Happen No More with David LaFlamme
9. I Am The Light Of This World with David LaFlamme
10. San Francisco Bay Blues with David LaFlamme

おいしいところを押さえたショーットセット。
最近、最新作からのSecond Chanceという曲が大好きになった。
いっつもどのショーでもやるから、耳になじんできたようだ。
最初はなんかくっさーとおもっていただけだったが、どういうわけか最近ハートにしみてくるようになった。

バスで帰らなければならなかった為、Dumpstaphunkの途中で退散して、バンド達と会う事ができなかったが、後から聞いたらHot Tunaは現れなかったようなので、全くオッケー 笑


The Blind Boys of Alabama 目の前に来てビビった。


Dumpstaphunk。ゴリ押しファンクはいくらなんでも2つバンド見た後には辛かった。

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