2014年8月25日月曜日

08/23/2014 Lee Scratch Perry @ Mystic Theater, Petaluma, CA


レゲエには逆らえない。
ライブで聞くとわかるあの地鳴りのような重低音の快感。
内臓のマッサージ。
しかもそれがあのレイドバックしたリズムでくるとたまらない。

リー大先生はいつもキング。
そりゃそうだろう、レゲエの歴史なのだもの。
ボブマーリーをプロデュースしたようなお人だ。
何をやっても許されなければならない人。

いつ頃からか聞いていた。
97年のフジロック2日目で初遭遇のはずだったのだが、雨で中止になってしまって、それから17年の月日が経ちようやくお初にお目にかかれた。
チケを取っておらずまだ残ってるかなと心配に思って会場に着いたところ難なくチケゲット。
ドア8時の割りには全く人が集まっておらず、9時になっても会場にはちらほらしか客が来てない。
ちょうど9時を過ぎたあたりで、会場の真っ正面の入り口からスクラッチの御大参上。
CDが付いていたりハイレセラシエとか、デコレーションされまくった真っ赤のラゲッジを手に、ピカピカな帽子にオレンジ色のヒゲで余裕の表情。
テクテクと会場内を群衆にやや囲まれながらも控え室の方へ向かって消えていった。
御大は歩きたい場所を好きなように歩くのだ。
髪の毛の色は自分の好きな色に染めるのだ。

9時からDJのSubatomic sound systemがはじまり。
10時頃にベースとコンゴがDJに加わり、Lee先生が来ますとDJがアナウンスした。
ステージに向かうと、まずけむりモコモコのお盆がステージの真っ正面に置かれた。
無数のマグチャンパがバナナとかオレンジなど果物に刺さって燃えている。
誕生日ケーキのろうそくのような感じで。

とにかく周り一体が煙たくなるほどもこもこのなかで、先の真っ赤のラゲッジがステージの真ん中に置かれたくらいで、リー御大がようやっと登場。

手にはくしゃくしゃのセットリスト、マイク、ライター。
ピカピカの帽子、銀河系がプリントされた上下、それに細かいテカテカがいっぱいついたズボン下。それから真っ赤なバスケットシューズにも色々なんだかんだ鏡だとか貝殻だとかがくっついている。
マイクにも何かわけのわからないものがガムテープでぐるぐる巻きされている。
そういう、色々なひかりものがいっぱいはりついた御大が出てきた。
神々しい。
あんなに陽気でエキセントリックな神はこの人しかいないだろう。

「ジャンプ」
「手をあげて」
「頭をシェイク」
御大が出したコマンドの一例だ。
オーディエンスは御大の言う通りに動く。
みんなニコニコでノリノリ。
気がついたらまわりは人でいっぱいになっていた。


客の一人がライターに火をつけステージにかざすと、リーさんもライターに火をつけ客の火と炎がひとつになる。
ソウルファイヤー
僕もライターをかざしてみたところ、御大スキップのような足取りでこっちにきて、炎がひとつになった。
ソウルファイヤー

むちゃくちゃにかわいく優しい。
御大は御年78歳。
で。
ぴょんと飛ぶ。
靴のひもがゆるんだ。
そうするとリーさんひもをほどく、すっとオーディエンスの前にだすと、女の子が御大の為にひもを御大の為に結ぶ。
ロックスターだ。




で月曜日の8/25は彼とJillie Fressinierという女性アーティストのコラボレーションアートショーがバークレーはアシュビー近くのFirehouse arts event hangerという場所であるという。
その名もLightning Flash。


がらんとしたスペースにステージらしきものの上に彼らが王冠かぶって座っている。



彼のアートやら様々は学生時代quick japanという雑誌ではじめてみたように思う。
やはりピカピカなのだ。
蛍光色、カットアップ、宇宙人を多用することくらいが特徴か。
あと、何だかゴム製の昆虫のおもちゃなんかも張り付いている。
それらが$150-$250くらいの値段で売られている。
暇になるとLee御大はステージから降りてきて既に値段がついているそれらの絵に、「Love」などと描き加えたりしている。
彼のアートは常に進行形らしい。
思ったより人が入っていないことがちょっと不思議だったが、リー先生はそんなこと気にするような様子は一切なく。
キングは何事があっても動揺しないようだ。
とてもがっつりとロックスターっぽいのだが、全体としてサラっとした印象を受けた。
彼のアートやコスチュームからゴテゴテした人なのかなと思っていたが、思いのほかサラッとしていた。
たたずまい、存在感がサラッとしている。
エゴが全然無駄に太っていない感じがした。いばった嫌らしい雰囲気が一切ない。
やりたいことはわかっていて自分がどこにいるかもわかっているから、余裕なのか。
飲み心地が最高にさっぱりしたビールを飲んだようだった。

以下は飾られていた全作品。貧乏で一つも買えなかったのが痛恨。お金はなきゃいかんなーと思った。





















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