もう一年以上前になるか、伝説のフィルモアでのソロショー。アコースティックギターとJormaだけでこの世のものとは思えない世界を見せてくれた。そこにいたすべての人が僕と同じ感想を持ったかどうかは解らないが、PAシステムの調子から、その日の僕自身の体調まで色々な要素がいい感じに混ざり合っていたんだと思う。とにかくマジカルな音だった。今回のSweet Waterのような小さいハコではPAを通してでもかなり生音に近い感触で伝わってくる、それこそ細胞一つ一つにじんわりと音がしみ込んでくるような感じで。
ステージにいるのはBarry MitterhoffとJorma Kaukonen。
去年SFのCafé Du Nordでも同じメンツで見た。
Barryは今回はマンドリン、バンジョー、テナーギター、ウクレレ、そしてといった具合に曲ごとに細かく楽器を持ちかえた。どの楽器を手にとってもそつがない、といっても色々David Lindleyのような、アメリカのトラディッショナルな音楽の枠を超えてしまうようなことはない。堅実なハズレのないメロディーを聞かせてくれる。Jormaにとってはこれ以上にない女房役のように見える。
Jormaはやっぱり特別だった。彼の音楽からは風の音、それに揺れる木のざわざわする音が聞こえる。水をたっぷり含んだ空気。白く霧がかった平原の朝、やっぱりところどころに木が見える。そういった地に足のついた風景が温かな音から、見えてくる自然。人が木からギターを作って、それをから出る音がまたゆっくりと自然に帰っていっているような。
かといって泥臭くない。土はさっと撫でる程度。ベースはそこだけれど、Jormaは土にこだわってはいないと思う。
行き過ぎたテクニックはなく、シンプルに置くべき音を置くべき場所に置いて、あとはそれをいい感じになるまで弾きこんできた音だ。誰にもできないことをやっているわけではなく、誰にでもできることを一糸の乱れもなくなるまで突き詰めてきたという印象。
シンプルだがとてつもなく深い。
ショーを見終わったあと、あまりの重厚さに気が遠くなった。
二日目にBob Weirがサプライズでバンドに加わった。
古い友達がジリラックスした感じであーだこーだとジョークをとばしながら、ジャムっているのを見ることができてとても光栄だった。思えばJefferson AirplaneとGrateful Deadのギタリストのジャムなんだから、プライスレスでしょう。
ごたごた言うよりも、動画どうぞ。
Monday, February 4, 2013
First Set:
1. Nobody Knows You When You’re Down And Out
2. Children Of Zion
3. Hesitation Blues
4. I See The Light
5. Second Chances
6. I’ll Let You Know Before I Leave
7. How Long Blues
8. Prohibition Blues
9. Come Back Baby
10. I’ll be All Right Some Day
11. Keep Your Lamps Trimmed And Burning
Second Set:
1. Serpent Of Dreams
2. Heart Temporary
3. Goodbye To The Blues
4. The Terrible Operation
5. Barbeque King
6. Vicksburg Stomp
7. There’s A Bright Side Somewhere
8. 99 Year Blues
9. Good Shepherd
10. I Am The Light Of This World
11. Death Don’t Have No Mercy
12. I Know You Rider
13. Encore: Water Song
Tuesday, February 5, 2013
1. Too Many Years
2. Been So Long
3. Search My Heart
4. Things That Might Have Been
5. Hesitation Blues
6. Maggie’s Farm with Bob Weir
7. Standing On Shaky Ground with Bob Weir
8. When I Paint My Masterpiece with Bob Weir
9. I Know You Rider with Bob Weir
10. Most Of The Time with Bob Weir
11. Prohibition Blues
12. Come Back Baby
13. I See The Light
14. River Of Time
15. Vicksburg Stomp
16. Goode Shepherd
17. I’ll Let You Know Before I Leave
18. How Long Blues
19. Nine Pound Hammer
20. Encore: Living In The Moment
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